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花の育て方Q&A

 

MyLoFE読者の皆様から寄せられたガーデニングや花育ての疑問に専門家からのアドバイスを紹介します。

回答者一覧 (50音順。詳細はP95を参照)


加藤弘規さん
帯広市で樹木・庭木を取り扱う「真鍋庭園」課長
大野基志さん
音更町でバラの生産を行なう「大野農園」代表

3-4月号

P86掲載

 

 
  ツルバラ‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’について。庭に植えて4年経っており、勢いは良いのですが、花が咲かない。アーチに誘引して、冬は地面におろして越冬させています。また、ブラインドが多かったのですが、理由はあるのでしょうか。あまり強い剪定はしていません。
芽室町T・Aさん

花が咲かない原因

ツルバラで樹勢が良いのに花が咲かない場合は、何かしらの理由で花芽が無くなっている、もしくは作られていないと考えられます。花芽が無いシュートはすべてブラインドになり、栄養を蓄えるために生長します。

1.まだ株が充実していない
 大型のツルバラの中には、3〜4年必要とする品種もあります。
2.剪定、枯れ込み
 一季咲きの場合、多くの品種は前年の枝に花芽を付けます。枝を1/3程度切ると花芽も無くなることも。品種により12月に花芽が作られるものもあるため、剪定は8月、春は枯枝の整理のみ行ないます。
3.リン酸肥料の欠乏
 丈夫な品種は肥料分が少なくても育ちますが、花芽を作るにはリン酸が必要。追肥では吸収しないので春に元肥とは別に与えましょう。
4.凍害などによる欠損
 凍結深度が深い春の凍結が抜けるのが遅い場合、芽が動く時期に水分を上げられず、花芽を失うことも。春先に芽が動いてから極端な悪天候に遭うと、バラ自身が花芽を捨ててシュートや枝の生長のために養分をまわします。この場合、どのバラも天候と肥料分が関係します。また冬期間に寒風や直接凍害に遭うと花芽が欠損します。

対処方法

※管理方法、植栽状況、仕立て方にもよるので対処方法は調整してください。

土壌に有機質が少ないと凍結が深くなる傾向があるので、予防に完熟堆肥など多く投入すると良いでしょう。3年に一度、春に芽が動く前に株元の外側30cm位離れたところに穴を2カ所掘り、各10ℓずつ完熟堆肥を入れます。またマルチング代わりに毎年、完熟堆肥を株元の周りに敷くと一定の保温効果があります。元肥にはマグアンプKを100g入れます。今まで春に肥料をたくさん入れていたら、今年はマグアンプKだけにします。チッ素が過剰なのもブラインドの原因に。‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’は本来剪定をしない方が良く咲きます。アーチに仕立てているようですので難しいとは思いますが、剪定は8月〜9月頃に最小限行ない、春は枯枝を切るだけで剪定しない。十勝地方で枝を地面におろしても、雪深い地域に比べて保温効果が劣る場合があります。寒さが厳しい時は、できればおろした枝にコモ等を巻くと、なお良いでしょう。

(回答者:大野基志さん)
 
 


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